しっとりと   愛されて
「ここよ、股に5ミリ大の穴を開けたの。中にシリコンを詰めたわ。これじゃ、ロボットよ。部分試作したの。これ見て!変でしょ?もっと本物に近いものにしたいの。」

「俺にはさっぱりだな。何も思いつかない。だが、どれもこれもリアルだ。」

「そうなの。もっとリアルに仕上げたいの。」

「百合乃、模型の下半身をリアルにするなんて無理だ。」

「だから悩んでいるの。作るからには進歩も進化もしなくちゃ。」

「俺の頭じゃ模型に関してはお役に立てそうにないな。本物の女ならどうにでもできるんだが。」

「私のようにベッドで完璧に仕上げちゃうのね?」

「そうだよ。ところで、百合乃、これ君にあげよう。」

「何かしら?」

「どら焼きだよ。食べたことないって言っていただろ?」

「わぁ、ありがとう。今お茶を入れるわ。」

「しかし、このツヤツヤ感はどうやって出すんだ?」

「バッファしたポリパテにサフさけて塗料が均一に付くようにするの。」

「さっぱりわからないな。」

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