呪いのブレスレット
何が楽しいのだろう。

ブルンブルンブブブブブ……!

ひときわ大きな音に、一台の黒い中型バイクに視線がいく。

「あっ!」

思わず声が出てしまうほど驚いた。

見知らぬ少年の後ろにひかりがいたのだ。

どうして……?

少年は勢いよくバイクをスタートさせた。

バリバリバリとダイヤを走らせる轟音。

あたしの目はその少年の後ろにいるひかりにくぎづけで……

そのとき! なにかが飛んだように見えたと同時に、走っていたバイクが地面を滑るように転がった。

バイクは少年を乗せたまま倒れ、車輪が激しく回る。

ドサッ!

あたしがいる草むらから1メートルほど先の歩道に何かが落ちてきた。

それに目を向けてみた途端、腰が抜けそうなほど驚く。

「キャ―――――ッ!!!!!!」

転がったのは少年の生首。

首から上だけの少年があたしの方を向いていた。

両目はしっかり見開いたまま。

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