呪いのブレスレット
「ひかり、頑張ってね。応援しているよ」

「うん。ありがとう。放課後、手紙渡してみる」

ひかりと小杉が付き合ったら、4人でいろいろなところに出かけたりして楽しいかもね。


放課後、あたしは教室を出て行こうとするひかりに、両腕で頑張ってのサインを送った。

ひかりは少し緊張した顔で「うん」と頷き、カバンを肩からかけて教室を出て行った。

ひかりのお目当ての人も、すでにいない。

「亜美!」

カバンの中身を整理していると、隣のクラスの翔平が日に焼けた顔を入口で覗かせた。

「あ、うん! ちょっと待って!」

結局、机の上に散らばったものをカバンの中に適当に押し込める。

「うわっ、亜美、いくらなんでもそれはないだろ」

カバンに筆箱やノート、ポーチを乱雑に入れているところへ、翔平が机の横に立って呆れ顔で見ている。

「いいの。いいの。なにも落ちてないよね?」

おっちょこちょいだから、落としてしまって気づかない場合も多々ある。

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