捨て猫にパン
「「おはようございます」」


2人で店内に入ると、すでに出勤してデスクについていたメイ先輩が、


「真琴!風邪、大丈夫?」


って言いながら、あたし達2人を給湯室に連れて行った。


「メイ先輩、昨日はスイマセ…」


「いーの、いーの。そーゆーコト、なんでしょ?フフッ…♪」


「え?」


「2人で仲良く出勤だなんて、ねぇ?日曜の夜、そーゆーコトでぇ、昨日は顔会わせにくくて休んだ…と。陣主任もやるぅ~!」


「「はっ?」」


「は、じゃないってば。めでたく結ばれた2人とプラン成就のお祝い、しなくちゃ、ねっ♪」


「メイ…何か大きな勘違いしてるぞ?」



「わかってますってば。ヒ・ミ・ツの社内恋愛ですよねっ!」


「メ、メイ先輩ッ」


「何よ、真琴。あたしにまで隠すことないじゃーん」


グリグリと肘であたしをつつくメイ先輩の大きな誤解に、あたしと陣主任は顔を合わせ、盛大な溜め息をついた。
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