Wednesday ☂



5月の終わり


わたしたちの高校には、学校行事の中でも目立つ校外学習という名の遠足がある。

1年はBBQ
2年は遊園地
3年は勉強合宿

つまり、今年で楽しめるのは最後で
それをみんなと、由紀ちゃんと行けるなんて…

そうやって楽しみにしてたのに、

HRで担任が口にした言葉に現実が持たれかかった。


「せんせー、そん時の班って自由でいいんすか?」

「あぁ、それだが…
グループは日直班だと職員会議で決まった。」

えー、とみんなが次々と文句を言うと
先生は仕方ない様子でその場をなだめる。


いまの日直班なら名簿順だし…
由紀ちゃんと恭一くんは別になるってことかぁ…


逢坂 黒崎
有村 吉瀬
安達 栗原

この6人で1グループ…ってことかぁ。

華凛も有村くんもマロンくんもいるからきっとラッキーなんだけど、
吉瀬さんと黒崎くんは話したことないし…

今更だけどなにか言ったほうが、と思ったのと同時にベルが鳴る。
相変わらず、わたしのタイミングの悪さって…!


「あーあ、
沙綾ちゃんと離れちまったなー由紀。」

「バカ、関係ないって。会いに行くし。」

「とか言ってお前んとこ東麻と七瀬いるし、抜けらんねぇって。」

「…それはなんとかする、」

いつの間にか目の前で話をしていた有村くんと由紀ちゃん。
2人はわたしと違って人見知りじゃないし、こういう時もすぐに仲良くなれちゃうから…羨ましい。

遊園地なら席とかも…単純に考えたら華凛の隣がいいけど、
そうしたら吉瀬さんが女子1人で…それは駄目!


「沙綾?なに難しい顔してんの?」

「えっと…考えごと?」

「寂しいんだよ沙綾ちゃんは!彼氏なら察して!」

有村くんの合ってるけど間違ってる一言に笑いながらも、
…やっぱり、みんなで行きたかったな。なんて本音が頭を回る。


でも、それは我儘すぎるよね…



そんな日の放課後、
一日悩んでばっかりだったわたしに声がかかった。
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