マーメイドの恋[完結]
「なんだか私の方が年下みたい」
「だから、年令とか関係ないんですよ。男は女を守りたいんです。いつでも」
「頼もしいのね。そんなこと言われたら、ついつい甘えてしまいそうだわ」
「いつでも甘えて下さい。それが嬉しいんですから」
「ありがとう」
そうは言ったものの、夏子はもう倉沢に甘えるわけにはいかないと思った。
自分が伊原を好きで離れられないのだから、何があっても耐えなければならないのだ。
「悩むなぁ」
「どうしたの?」
「俺ね、本気でプロボクサー目指すために、大阪へ行こうと思ってたんですよ。でも、そうすると夏子さんを守れなくなる」