マーメイドの恋[完結]

しかし男たちは、夏子に飽きると離れていった。
夏子のことを本気で愛していた男など誰もいない。


夏子自身も、そんな男たちのことを本気で愛してはいなかった。


結婚に憧れなどなかった。
永遠の愛などない。


ひとりの人を愛し続けることなどできない。
なのに何故、人は恋愛をし、結婚をするのだろう。


子供を生むための人間の本能だからなのか。
それならなおさら、夏子には興味のないこと。


自分は人間としての本能もないのかもしれないと、そんな風にも思えた。
それでもしなければいけないというなら、母親の望むような結婚をすれば良いのだと考えていたのだ。


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