マーメイドの恋[完結]

夏子はちょっとドキドキした。
伊原と手を繋ぎ、話しながら門司港レトロ内の店を見て回った。


ーなんか楽しい。意外とロマンチストなのかな。いや、これが手口なのよねー


そう思いながらも、夏子は伊原に対して今までの男に感じたことのない感情が出てきているのを、心地いいと思っている自分が少し微笑ましかった。


ーこの人のこと好きかもしれないー


伊原の手口にハマってしまったのかもしれない。
しかし、そんなことはどうでもいいことのように思えた。


人を好きだと思えるのは、人を幸せな気持ちにさせてくれる。
そして伊原をはじめて見た時から、好きになる予感もあった。


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