マーメイドの恋[完結]
バーで軽く飲んでから、タクシーで伊原のマンションに戻る。
「後は部屋でゆっくりしよう。冷蔵庫にビールはあるけんね。あとなんかいるもんある?」
「ビールだけなん?冷蔵庫の中」
「うん。そうやね」
「ジュースとかミネラルウォーターは?」
「ないよ。いるならマンションの近くで買えばいいっちゃない?」
マンションの前でタクシーから降りると、斜め右にコンビニがあった。
「私、買ってくる。篤志さんの車の中に、私のもう一個のバッグ入れてあるから取ってきてもらえる?」
「オーケー」
夏子は、ミネラルウォーターやおつまみになるようなものを少し買った。
明日の朝食はどうするんだろうと思ったが、食べるなら朝買ってくればいいのだと思った。