マーメイドの恋[完結]
夏子は伊原に抱きついて泣いた。
「俺も幸せばい。いつか絶対一緒に暮らそやね」
「うん」
夏子はシャンプーをするために、自分の愛用しているシャンプーとトリートメントを、小さな詰め替え容器に入れてきていた。
しかし、バスルームの中にオシャレなシャンプー類があったので伊原に聞いた。
「篤志さん、オシャレなシャンプー使ってるんやね。ブランドの」
「あれやろ?お客さんやら、仕事関係の人からたくさんもらうっちゃんね。いつもは店のもんとかにやるんやけど、夏子が来ると思って持って帰ったとよ。ボディーシャンプーもあるばい」
「じゃあ、あれ借りるね」