マーメイドの恋[完結]
グーッ
夏子のお腹が鳴った。
「あはは。恥ずかしい。お腹空いちゃった」
「朝めし食べてから、ずっと食べてないっちゃろ。俺もやけど、なんか食べに行くね?」
「インスタントラーメンくらいなら、すぐ作れるけど。篤志さんはそんなもの食べたくないよね」
「食べたか〜。めっちゃ食べたか。そういえば、最近家でラーメンとか食べんもんね。夏子作ってくれると?」
「作るよ。みそとトンコツどっちがいい?」
「俺、味噌ラーメン好きばい」
「あっ、私も」
夏子は、袋入りの味噌ラーメンに、キャベツやモヤシや冷凍コーンを入れて、最後に卵も入れた。
野菜からの旨味が出て、味噌スープがまろやかになり美味しくなるのだ。
「はい。できました」
「うまか〜。なんこれ、めっちゃ美味いんやけど」
「そんなお世辞言わなくても、もう許してるからいいのに。普通のインスタントラーメンでしょ」