Sun time
「陽葵‼︎ 日向くん来てるよ‼︎」
姉が私をよんだ。
「日向? 今行くー‼︎」
日向って名前を聞くだけで楽しい気分になる。ついにやけてしまう。
私は急いで日向の元まで走る。
「ひーなたっ‼︎」
「よっ‼︎陽葵‼︎」
「あっ…そうだお前に渡すものがあるんだよ。」
「え、なぁに?」
「後ろ向いてくれる?」
いつもの日向らしくない。
私と会ったらすぐにいつもイタズラをしかけてくるのに…。
これはまさか… ‼︎
「う、うん‼︎」
少し期待してしまう私がいた。
ドクンドクンといつもより脈を打つのが早い心臓。
沈黙が長く感じる。
そんな長く感じた沈黙を破ったのは…
「ひぎゃぁぁぁぁぁああああ‼︎」
なんともまぬけな私の悲鳴だった。
背中にぬるりとして冷たい何かが入る。
「あはははは‼︎」
日向は腹を抱えて笑う。
「ひぃなぁたぁ‼︎何いれたの!」
「カエル。」
しれっという日向。
『カエル』その単語を聞いた瞬間ゾワッと鳥肌が立った。
「ぎゃぁぁぁ‼︎気持ち悪っ‼︎」
「ざまぁみろっ‼︎」
「うううう…。絶対やり返すからねっ」