Sun time
なんだよぉ…期待した私が馬鹿みたい。
私は飛んだりなんなりして服の中に入っているカエルを取り出した。
「ふぅ…やっとカエルとれた…
てか、日向‼︎私の背中にカエル入れるためだけにここにきたの?」
「あっ。やべ、忘れてた。今日さ神社で夏祭りあるだろ?それ一緒に行かないかって話‼︎」
「えっ‼︎行きたい‼︎」
って言うか、カエルよりよっぽど重要じゃないかっ‼︎
「よし‼︎決まりだな。ゆ・か・た強制だぞ」
「フフッ私の浴衣姿、美しすぎて惚れちゃうかもだよ?」
「もう惚れてるし…」
ボソりと呟いた日向。
ん…?
頭がその言葉に追いつかない。
掘れてる?彫れてる?穂れてる?
「は…はひ? 」
なんとも間抜けな声が私の口から漏れる。
「す、好きだって言ってんだよ。バーカ。」
照れくさそうにそっぽ向きながら言う日向。耳まで真っ赤だ。
日向の言った言葉に私の脳はなかなか追いつかない。
私の脳が追いつく前に日向の腕が私を抱きしめた。
「彼女として、一緒に祭りきてくれねぇか…?」
いつもの日向の優し声が今日は耳元で聞こえる。耳の奥が熱くなる。
やっと脳が追いついた。
私はたまらなくなって私も日向を抱きしめた。
「よ、よろしくおねがいします!」
緊張して声が裏返る。
日向の心臓の音が聞こえる。
いつもと違う距離感が恥ずかしい。
「ブハッ‼︎お前がよろしくお願いしますとからしくねぇな‼︎」
「は、はぁ!?あんただってくっさいセリフ言ってたじゃん‼︎」
「う、うっせよーバーカ‼︎」
2人同時に私達は言った。
「「ざまぁみろ‼︎」」
そしてまた笑いあった。
私は今日のことを忘れないよ日向。
怖いくらい幸せで、嬉しくて。本当日向の隣に恋人として並べるなんて今もまだ信じられない。
夢なら覚めないで欲しかった。
もしこの時に戻れるなら私は…。