今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「一番、手前のコートに入るみたいだぜ。俺達の目の前。ラッキーじゃん」

 祐太朗が嬉しそうな表情。

 さっきまで試合をしていたはずの女子部員達がいなくなって、ぽっかりと空いたコートに入れ替わるようにして、陽菜達が入った。

 陽菜の真剣な表情がチラリと見えた。

 ほんわかした顔ばかり見てるから、ちょっと意外。
 試合前だから、集中してるんだろう。

 今は背中しか見えないけど。


「陽菜ちゃんのパートナーが俺の彼女」

 って、陽菜ちゃん?

 さっき、直接は知らないとか言ってなかったか?
 その割には、随分と馴れ馴れしいぞ。

 ジロッと睨みつけてやると祐太朗が小さく肩を竦めた。


「ごめん。いつも聞かされてるし、つい、出るんだよ。陽菜、陽菜って、本当にさ……って、わかったよ。そう、睨むなって。えーと、町田さん」

「それでいい」

「まったく、彼氏でもないくせに」

 って、祐太朗の一言。

「それでも、イヤだ」

「わがままなヤツ。一部の男どもからはそう呼ばれてっぞ。おまえとつき合ってるって思っているから、遠慮してるだけで」


 何気にバクダン落とす。

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