今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「やっぱり」

「それも知らなかったのか?」

 って、気の毒そうな目で俺を見るな。

 母親が監督だったのか。
 実業団を蹴って教職に就いたって、ここの高校だったのか。

 陽菜はそんなこと一言も言わなかったし、聞かなかった俺が悪いのか?

 もっと突っ込んで話を聞いてみるほうがよかったのか?

 聞けば答えてくれたかもしれないけど、そこまで興味はなかったしな。



「しょうがないだろ。顔は知っていても、名前までは知らなかったんだよ。担任でも教科担でもないし」

 言い訳じみた答えになってしまうけど。


「まあな。だけど悠斗。おまえさあ、周りを気にしなさ過ぎ。もっと町田さんを取り巻く環境を知らないと。それって基礎知識だから。うちの学校の先生でしかも監督で、一番身近に親がいるんだからな。知っていて当然だし、先生だっておまえのことを知っている可能性だってあるし、ある意味、一番怖い存在だと思うんだけどな。肝心なことは、ちゃんと頭に入れとけよ」


「いまさら、言うな」


 こいつの言うことも、いちいちもっとも過ぎて、言葉が返せない。

 航太にも同じようなこと言われたよな。
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