今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 中途半端。

 手も振り終わらないうちに、引きずられていった陽菜。
 無理矢理感は否めない。

 なんか、強引なヤツだな。


「今のちょっとひどくない? せっかく手を振ってたのに」

「ああ、まあ。次の試合があるから、急いだんじゃないの。ほら、次の選手来てるし」

 コートには既に別の部員達がスタンバっていた。

 そうかもしれないけど。
 どこか釈然としないのはなんでだろう?

 俺が頭を捻っているその時、


「女子部集合」

 大きな声が体育館に響いた。
 監督らしき人が手招きをしている。

「先生だよな?」

 よく見てみると、見覚えがあった。
 そういえば、陽菜のマンションのエントランスであいさつした人。


「そうだよ。町田先生。女子バド部の監督」

 陽菜と同じ苗字?
 なんかイヤな予感。


「もしかして……」


「町田さんの母親」



 清々しいほどの祐太朗の声が俺の耳に響いた。

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