今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 いつまで、こんな風に無防備に僕に触らせてくれるんだろう?


 お願いだよ。

 もう少しだけ、子供でいさせて。
 もう少しだけ、弟でいさせて。


 陽菜。

 まだ、大人にならないで。
 急いで、大人にならないで。


 無邪気なままの陽菜でいて。



 もう少しだけ……





 願いながら、涙が伝った頬を撫でた。
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