今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「陽菜ももっと、堂々としてられるような性格だったらよかったのにね」

「そうだよな。俺もそう思う。強いものは強いのよ、なんか文句ある? ってな感じでさ」

 航太も頷きながら同意してくれる。


「うん、うん。高笑いでもしている陽菜って見てみたい」

「はははっ。それはいいかも、一度やらせてみようかな?」


 なんて、悪ふざけに走っちゃった。

 変に盛り上がって、お互い顔を見合わせて、はあーと一息。

 正気に戻る。


「陽菜には似合わないとは思うけどな」

「そうだね。のんびり屋の陽菜にはムリだね」

「だよな」

 結局……そこに落ち着いた。


「そんなんだから、場の雰囲気を読むようになったんだろうな。中学でも高校でも似たようなもんで、陽菜が特別なのは変わらないし。おまけに高校では母親が監督だから、人一倍気を使ってたってのはあるな。ちょっとした時だけど」


 陽菜って、青藍高に行きたかったのかな?


 ふとそんなことを思ってしまった。

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