DL♥︎マスクの奥の。
「…舞ちゃん、どうしたの?何か悩み事?」
「え?!」
ーー治療後。
イスが起こされ、うがいをする私の耳に届いた不安そうな先生の声に、慌てて手元のハンカチで口を拭う。
スグに向けた視線の先には、少し眉をハの字に曲げた先生が、覗き込むように私を見つめていた。
「治療中、ずっと元気なさそうだったから。。今日は特に大切な処置だったせいで会話をする事は避けてたんだけど…、、何かあった?」
「え!?、あ、、えっと…。」
きっと、凄く心配してくれてるであろうその表情に、何と返していいか分からない。
“先生の事で悩んでるんです!”
なんて、言えるわけない。。