記憶のカケラ。〜君を思って前に進もう〜

f

桜の花びらがすべて地面へと落ちて

綺麗だったピンクだった花びらたちは

茶色へと枯れて行く。

そんな変わり果てた桜を見下ろしながら

ただ、ぼーっと歩く登校道。

足元で花びらを踏むとサクッサクッと

音がするのをなんとなく聞いてると

校門まであともう少しというところで

予鈴が聞こえてきた。

やっば。もうどう考えても間に合わない

じゃん。…よし、もうめんどくさいし

今日は学校行くのやめよ。

学校に行く足をまた引き返して、家へと

向かう。…いや、でもまてよ。このまま

家に帰るのは…暇だな。

どうしよ…………あ。

そうだ。海に行こ。めちゃめちゃ真冬で

寒いけど。私はいつも何か心がぽっかり

した日には必ず海へ行く。雨だろうと関

係なく。なぜかは自分ではわからないけ

ど、海を見るとどこまでも広がる海の

広さに救われる。別に今日なにかあった

わけじゃないけど、海にいきたいんだか

ら仕方ない。

そのまま近くにある、いつもの海へとむ

かう。この道ももう何回通ったんだろう

。そういや、叶汰とも何度も歩いたな。

だめだ。思い出すと、また胸の奥が

きゅーっとする。苦しくなる。



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