スキと言えるまで。





「私の服でもお貸ししますって言ったんですけど、お断りされてしまって…。」





だって琉那の服、女の子らしい服ばっかりだったんだもん。
計画性を感じるぐらいそんなのしかなかったよ。





「…さっきから周りの視線が痛いんだけど。」





「そりゃ美男美女が揃ってるからですよ。
今のうちに慣れておいてね、爽一。
舟山行ったらこんなものじゃないと思うから。」





すごい嫌そうな顔したね。
男子には滅多に触れ合わないから、スイッチ入った女子ほど恐ろしいものはないわよ。





「まずはどこに行くんですか?」





「そうだね…。
雑貨屋さんでも行こうか。」





確か琉那が好きそうな雑貨屋さんがあったと思うから。






< 79 / 261 >

この作品をシェア

pagetop