桃の花を溺れるほどに愛してる
「えーっと、なになに?」


 春人からの連絡じゃないことにガッカリしつつ……って、なんで私がガッカリしなくちゃいけないのよ?!

 これじゃあ、まるで、春人の連絡を待つ彼女みた……い……って、“まるで”も“みたい”もないか。本当にその通りだもん。

 ははは……自分のツッコミに苦笑いを浮かべながら、私はそっと携帯のディスプレイに視線を落とした。


“明日の休日、2人でどこかに遊びに行かない?”


 なっ……。

 なんですとぉぉぉおおおっ?!

 見間違えているものだと思い、目をこすってから再びディスプレイに目をやるも……見えるのは先程と同じ文面。

 ……榊先輩と?2人で?遊びに?

 ……あっ、ああ!そういうことか!“友達として”どこかに遊びに行こうっていうことか!あー、ビックリしたー。

 私ったらてっきりデートのお誘いかと……ん?デートって何を条件にデートなんだっけ?男女2人っきりで出掛けたらそれはもうデートって呼ぶんじゃ……。

 ……深く考えるのはやめよう。榊先輩だってそんなに深く考えて誘ってきたわけじゃないんだろうし、私だけ深く考えていたら思い切り浮いているわよね。

 よし、“明日は暇ですし、別にいいですよ”……っと。送信っ。

 んー、遊びに行くって言ったって、どこに遊びに行くつもりなんだろう……?
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