Doll‥ ~愛を知るとき
── カチャ
翌朝、看護師がドアを開けた音で目が覚めた。
頭が重くて、体が怠い。
あの夢を見たあと、泣きながら眠ったんだ。
「林田さん、おはよう。」
知らない名字で呼ばれることに嫌悪を感じてしまう。
みんなでグルになって、あたしを騙そうとしているのかもしれない。
けれど、そんな大掛かりなことをする理由なんて無い。
きっと、今 起きていることは現実なんだ。
あたしに家族がいることも、樹が誘拐犯で指名手配されていることも‥。
全部、現実。