Doll‥ ~愛を知るとき
退院する前に捨てるつもりだったのに、捨てることが出来なかった。
樹への燻る想いが そうさせたのかもしれない。
愛翔は眠いのか、ベッドの上でゴロゴロしている。
─ 性格なのかな‥?
男の子なのに、比較的おとなしい気がする。
ベッドサイドにあるナイトテーブルの引き出しを開け、ネックレスを そっと仕舞った。
そして、愛翔に声を掛けた。
「愛翔、おいで。」
両手を伸ばす愛翔を抱き上げ、あたしは部屋を出た。