Doll‥ ~愛を知るとき


三人で囲むテーブルは、とても静かだった。

隣に座らせた愛翔は、お箸を上手に使えていたし食べこぼしも殆ど無かった。


ふと、施設にいた頃を思い出す。

幼い子どもでも、大半は教えられた通りに行儀良く食べていた。

けれど、中には いつまで経ってもお箸が使えない子どもや、食べながら歩き回る子どももいた。

その光景が脳裏に浮かんで消えた。


食事のあとは、九時頃までテレビを見ていた。

樹といる時は、テレビなんて見ていなかった。

だから、とても新鮮に感じた。


─ でも、なんでだろ‥


バラエティ番組を見て大笑いする浩也に、あたしは不快感を覚えていた。


 
< 166 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop