Doll‥ ~愛を知るとき
デートって呼べるお出掛けは、何度もしていない。
樹と出会って半年が経つけど‥。
いつも家の中で抱き合っている。
あたしは、彼のお人形だから。
不平不満、そんなものは感じない。
樹と居られれば、それが幸せだってことを ちゃんと知ってる。
「愛波、行こ。」
「うん♪」
駐車場に停めた車から降りると、動物の匂いがした。
車酔いの胸に その匂いは辛かったけど、嬉しさの方が勝っていた。
樹の腕に自分の腕を絡めて牧場の入口に向かった。