Doll‥ ~愛を知るとき
“カノジョになりたい”
そう言った歌穂に、樹は首を横に振った。
自信があっただけに、彼女は酷くショックを受けた。
「あたしには捨てるものなんか何もないねん!先輩が付き合ってくれないんやったら、飛び降りる!」
校舎の裏。
非常階段を駆け上った歌穂を、樹は止めた。
「付き合えば、先輩の気持ちを向けること出来ると思ってたけど‥。」
時々、学校や公園で話すだけ。
そんな付き合い方が物足りない。
だから、また玲央と頼を戻したと、歌穂は話した。
─ 二股‥
「サイテーやな。」
史恵が呟いた。