Doll‥ ~愛を知るとき
ワンピースの上から、浩也の手が胸に触れた。
その手が肩紐を下ろそうとした。
「イヤ‥。」
体を捩らせるあたしを、浩也はキツく抱きしめる。
「愛波‥。」
耳元に掛かる吐息。
肩に触れていた手が太ももに伸びた。
「ヤメて‥。」
「なんでやねん。もうえーやろ。来月、結婚するのに。」
ちょっぴり苛立ちを含んだ声。
だけど、まだ引っ掛かっていることがある。
「イヤ‥だ‥。」
「お前、やっぱアイツと‥。」
咎める声を遮って、あたしは訊いた。
「朝美さんと‥、何があるの?」