Doll‥ ~愛を知るとき
ペパーミントの味がする樹の舌が、あたしの口の中で動く。
何度重ねても愛しいその唇に、あたしの胸はキュンキュン鳴いてる。
パジャマ代わりのセットアップスウェットは、色違いのオソロ。
「どうせ脱ぐんだから着なくていいじゃん。」
冗談めかして樹は言うけど、それが本気なら、あたしの濡れた髪を心配したりしない。
樹の手が素早く衣服を脱がせる。
彼の唇が素肌に触れる。
首筋から胸、お腹、そして‥。
「やだ‥。ヤメて‥。」
蠢く舌に、切ない声を上げる。
「ホントに?ヤメて欲しい?」
いつもと同じ意地悪な質問。
答える言葉も、いつもと同じ。
「ヤメないで‥。」