Doll‥ ~愛を知るとき
羨ましい‥って思った。
恋の感情をもち続けて、幸せな二人が羨ましい。
「子ども可愛いね。エナによく似てるやん。名前は?なんてゆーの?」
「愛翔。」
「アイトくんか、可愛い。いつ結婚したん?」
歌穂に訊かれて、浩也のことを話した。
結婚して、順調に暮らしているってウソをついた。
「そっか~。じゃ、樹先輩とは付き合ったりしなかったんや。」
不意に樹の名前が飛び出して、胸がキュンと軋んだ。
「うん。」
答えながら、切なさを感じている。
「そうや!再会の記念に写真撮ろうよ。」
歌穂はニッコリ笑うと、彼女のケータイを玲央に渡して桜の木の前に立った。