Doll‥ ~愛を知るとき
朝美さんの存在がクッションになっていただけ。
今までの彼の態度は、序の口だった。
浩也は、帰りが遅くなることも外泊することも減った。
その代わり、月に数える程しか無かった夫婦生活を頻繁に求められるようになった。
仕事や育児で疲れているから、夜は早く眠りたい。
なのに、それを“ワガママ”だと怒鳴られる。
何かの受け売り。
精神的疲労感は性欲を減退させるけど、肉体的疲労感は性欲を増幅させるんだと言って、彼は その都度強要した。
愛翔に対しても、細かいことまで口を出すようになった。
誰にでも幼児期はあるのに、そんなことは忘れている。
「コイツは何回ゆーても分からんな!アホちゃうか!」
玩具を片付けない愛翔に腹を立て、浩也は、愛翔の髪を掴んで頬を叩いた。