Doll‥ ~愛を知るとき


国道を真っすぐに走った。

逃げ切ることは出来ると思っていた。

ふと、バックミラーに視線を遣った。

瞬間、心臓が凍り付いた。


─ うそ‥


見間違いじゃないかと思った。

前方を気にしながら、もう一度ミラーを覗く。

浩也の車、濃紺のセダンがピタリと ついて走っていた。


─ なんで?


右足に力を入れてアクセルを踏み込む。

スピードを上げ、道なりにカーブを曲がると交差点が見えてきた。

あたしは、逸る思いで右にウィンカーを出し、急ハンドルで交差点を左折した。


 
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