Doll‥ ~愛を知るとき
両腕と肩に大きく衝撃が走る。
ショックのせい、体が動かなかった。
「あーくん‥。」
後部シートを振り返り、愛翔の姿を確認する。
驚いた表情で、愛翔は あたしを見ていた。
突如、ガンガンと運転席の窓が響いた。
「おい!出て来い!」
その声が恐怖心を掻き立てる。
怖くて怖くて、あたしは窓を振り向けなかった。
愛翔の顔が泣き顔になる。
「大丈夫‥。あーくん、大丈夫だよ‥、ね?」
愛翔を見つめて声を掛けながら、心臓が縮まるのを感じていた。