Doll‥ ~愛を知るとき
本気かもしれない。
彼なら遣り兼ねないと思った。
「なんで?愛翔は関係無いよ!変なこと言わないでよ!」
「俺は本気じゃ!」
間近に顔を寄せて、浩也は威嚇するように怒鳴ると
「お前、桜井が帰って来るの待ってるんやったら無駄やぞ。」
そう言って笑った。
「なんで‥?」
「あ?駅前のサ店で待っとけゆーてるからな。今頃は、お利口さんに待ってるんちゃうか。話し合いなんか誰がするか!」
昨夜、帰宅した浩也は、あたしがいないことに気付いた。
異変を感じた彼は、近隣を車で探した。
そして、店に向かい、従業員名簿から樹の住所を調べた。
「お前が行くんやったら、ここしか無いと思ったわ。」
馬鹿にするように、浩也は鼻で笑った。