Doll‥ ~愛を知るとき
浩也は、お店に彼のセダンを停めて、この場所まで徒歩で来ていた。
深夜に、あたしの車があることは確認済みだったと言った。
「俺を裏切りやがって!」
憎々しげに吐き捨てると、浩也は軽自動車のドアを開けた。
「乗れや。」
足が竦んだ。
助手席に乗ることが怖い。
駐車場には、樹の車が停まっている。
バイクで出掛けたんだと分かった。
「早よ乗れ!」
苛ついた浩也が怒鳴った時、エンジン音を唸らせて、ビッグスクーターが駐車場に入って来た。