Doll‥ ~愛を知るとき
目の前に停まったバイク。
ヘルメットを脱ぐ彼をジッと見ていた。
諦めしかなかった胸に、希望の光が射した。
樹は助けてくれる、そう思った。
ココロは、樹に走っている。
なのに、浩也が怖くて足が動かなかった。
浩也は車のドアを離れると、急ぎ足であたしの横に立った。
そして、強引に肩を抱き寄せた。
嫌悪感が胸に充満する。
─ イヤだ‥
触れられたくない思いが、あたしの足を動かした。