Doll‥ ~愛を知るとき


家に入るなり、彼は

「その服、捨てろよ!」

あたしの体に視線を遣った。


買ったばかりの真新しい部屋着が気に入らないんだ。

「胸くそ悪いわ!」

唾を撒き散らして怒鳴って、浩也はリビングルームに入った。


ココロは、空っぽのまま。

寝室で服を着替えた。

そして、バッグをクローゼットの中に押し込んで、部屋を出た。


─ 樹‥、ごめんね‥


片手に持った部屋着をゴミ箱に捨てた時、涙が零れた。


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