Doll‥ ~愛を知るとき
「愛翔、来い。」
浩也は、義母の腕から愛翔を抱き上げ、玄関に立たせた。
そして
「ママは悪いことしたから、蹴ったれ。」
と、言った。
「うん!」
善悪の判断なんて、まだ付いていない。
遊びの延長のように、愛翔は小さな足で あたしを蹴った。
その姿に涙が滲んだ。
愛翔のココロまでも、蝕まれているように感じて‥。
「愛翔、バーバの言うことは、ちゃんと聞けよ。そしたら、オモチャ買ったるからな。」
「うん。バイバイ。」
手を振る愛翔の顔を見ることが出来なかった。
実家をあとにして、浩也は自宅へと車を走らせた。