Doll‥ ~愛を知るとき
「は?なに、とぼけとんじゃ!こら!」
舌を巻いて怒鳴って、浩也は、あたしの髪を掴んだ。
身動き取れない状態。
怖くて怖くて、たまらなかった。
「アイツの名前呼んだやんけ!どうゆーことや!説明してみろ!」
間近に寄せられた顔は、野獣。
獣の吐く生臭い息を、鼻腔が感じ取っていた。
目を合わせることが怖い。
壁に視線を逸らせた。
「こっち見ろや!!あ!?」
浩也は、掴んだままの髪を強く揺すると
「正直に吐け!今やったら許したる!アイツの名前、呼んだやろうが!」
大声で怒鳴った。