Doll‥ ~愛を知るとき


ベッドの下に滑らせるように、樹は凶器を投げた。


「あんな物持つのは、調理場だけにしとけよ!邪道なんだよ!」


そう言って、浩也を殴った。

浩也の呻き声が部屋に響いた。

とても、怖くなった。


── 樹‥


あたしさえいなければ‥

あたしが樹に甘えたりしなければ‥

こんなことにはならなかった‥


樹が怪我することも、樹に殺意が芽生えることも、絶対に無かった。


全部、あたしのせい‥

あたしが樹を巻き込んだせい‥


< 567 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop