Doll‥ ~愛を知るとき


きっと、歌穂だと思った。

見知らぬ着番に気付いて、掛け直して来たんだ。


─ でも、どうしよう‥


あたしが電話に出ることが出来なければ、浩也に良いように誤魔化されてしまう。

何も思い付かないまま、廊下に佇んでいた。


 ピンポーン♪


不意に、インターホンの呼び鈴が鳴り響き、考えるよりも先に体が動いていた。

玄関に走り寄り、鍵を外して、急いでドアを開けた。


─ え‥?


ケータイを耳に充てた樹が目の前に立っていた。


< 580 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop