Doll‥ ~愛を知るとき
アパートに着き部屋に入るなり、樹は あたしを生まれたままの姿にする。
そうして、横たわる体に優しく舌を這わせる。
「愛波、いい?」
「うん‥。」
「どこを、どうされたい?」
「分かんない‥。」
「言わなきゃ何も出来ないだろ。」
「樹の‥すきに‥して‥。」
その言葉を言わせるのがすきなんだ。
「愛波は可愛いな‥。もっと、可愛がって欲しい時は、なんて言うんだっけ?ん?」
「オネガイ‥。」
切ない声で哀願するあたしに彼は満足げに頷くと、あたしの中に入ってきた。