Doll‥ ~愛を知るとき
そして、あの夜‥。
階段から落下し、あたしが意識を失った時点で、樹は警察に通報することを考えた。
近くの病院に運び込むことも考えた。
だけど、今は、そっとしておきたい。
その気持ちが強かったんだと言った。
歌穂に頼めば、協力してくれるかもしれない。
そう考えた彼は、歌穂に連絡を取った。
「酷かったよ。顔なんかパンパンに腫れて、血で染まってて‥。先輩も肩に切り傷あるし‥。」
当時の状態を語りながら、歌穂は顔をしかめて見せた。