Doll‥ ~愛を知るとき
「あーくんな、パパ、きらいねん‥。」
総合病院の中、産婦人科の待合室で愛翔は急に そんな言葉を口走った。
さっき浩也と背格好の似た男の人がいたから、
きっと思い出したんだ。
「そっか‥。」
こんな時、どう答えればいいのか困ってしまう。
同調する訳にもいかない気がして‥。
「パパな、こら~ゆーねん。あーくんな、パパ、こわいねん。」
「愛翔、絵本読んであげるから、持って来て。ね?」
「うん♪」
いつか、浩也のことを忘れる時が来るのかな‥?
まだ根強く残る愛翔のココロの傷に、居たたまれない気持ちになった。