夢蝶 ~なによりも大切なもの~
「ばーーーか!お前は、まだ死んでなんかねーよ!!」
不意に頭上から落ちてきた声。
この声を…私は知っている。
だけど、それは、聞こえないはずで…。
「ばか、俺もまだ死んでねーし。」
ふっ…と、笑みをこぼし
私に向かって歩いてくる大きな影。
近づくに連れてはっきりしてくる表情。
『………え…うそ………え……』
私の頭の上におかれる大きな手。
優しく微笑む顔。
『………い…つき…………にぃ……』