夢蝶 ~なによりも大切なもの~


「じゃますんなよ。」


低い、怪鬼総長の声にびくともせず

伊月兄は、答えた…


「柑奈は、俺がぜってえ守る!」



「ふっ、ふはははははは。これはまた、仲のよろしい兄妹なことで。………それもまぁ、これで終わりだがな…。」


そういいながら、

怪鬼総長が出したものは銃。



「どけよ、伊月。お前が死ぬぞ。」


「どかねーよ。こいつを守って死ねるなら、幸せなことじゃねーか。」



な、なに言ってんの?

伊月兄?なんで逃げないの?
< 152 / 303 >

この作品をシェア

pagetop