恋 時々 涙


アイツは
いつも笑顔で明るくて、純粋で素直…




俺とは真逆。






優は小さくて、華奢な体つき。

自分の体の半分はあるんじゃないかってような重たいバッグを担いで、ふらつきながら帰ってる奴が、


バスケでは、チームを支えるポイントガード。


自分の体も支えられない奴が、
チームを支えてるなんて…


笑っちまう。






そんな優を見てると、
守ってやりたいって思う。



こんなこと優の前では、絶対に言えないけど。


だからあの時……




『気を付けて帰れよ』



って言ったんだ。

優には聞こえなかったみたいだけど…。


でもそれでよかったのかもしれない。


聞こえてたら聞こえてたで、何か照れくさいしな。




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