年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「はああ? 事情??」


 鎌谷はマグをガスコンロの隅に置き、声を上げる。


「結婚出来ねえって言われたんだろ? 責任取れねえって言われたんだろ?」


 寝不足の頭に響く。煩いって言いたかったけど、ここで逆らったら朝の俺様コーヒーをご馳走してもらえなくなる。


「三十路女の事情を棚上げして自分勝手だろ」
「でも」
「三十路ならそんな奴の肩を持つなよ!」


 鎌谷は、ふん、と鼻から息を吐く。

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