年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)


 店員さんはせっかくだから他のデザインも、とフリフリのフランス人形みたいなドレスやフワフワのベビードールみたいなドレスも私に着せた。でもやっぱり最初のデザインが良くてそれにした。


「色ドレスは何色になさいますか?」
「あ……その……」
「お色直しするでしょう? あ、それとも和装で?」
「え、あ、う……」


 店員さんは披露宴をするものだと思っていてそう話してきた。どうしよう、披露宴はしないなんて言えない。自分が愛人だって公言してるみたいで……。


「いえ。白だけにしてその分奮発して買おうということでこちらに来ました」
「由也くん……」


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