年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「作りますか?」
由也くんは私の浮かない表情に気付いたのか、私の顔を覗き込んだ。私は想像した。作って着たところで二人きり。見てくれる親も友達もいない。
「ううん、いい……」
店員さんは布やリボン、レースの見本を持ってきて説明してくれた。デザイン画も目の前でサラサラと描いて、いろんな装飾を提案してくれる。その間は再びテンションも上がった。忘れられた。でも採寸を終えてサロンを出る頃にはまた急降下した。
二人で食事に行く。パスタの他にプレーンピザの食べ放題が付くイタリアン。店員さんが何回も取り分けに来てくれて毎回何枚もお代わりする私が2枚しか食べないのを由也くんは心配する。